スペイン巡礼#8 いにしえの巡礼者たちのシルエット
2015年5月4日
早朝。パンプローナ市内のベーカリーで朝食。実は前日にこのお店に寄って、開店時間前だけど私たちの出発時刻に合わせて開けてくれるよう頼んでおいたのだ(融通利くね~!)。
クリスタルははじめ別の女性と出発したが、その女性は膝を痛めていて休憩していたので、彼女は先に進んで私たちに合流した。
橋のところで休憩していると、ひとりで歩いてきたイタリア人の若い男性が合流した。アレッシオだ。彼は英語が堪能で、異文化にとても関心がある人だ。色んな異文化との比較が好きらしく、クリスタルにアメリカ文化との違いをずっと質問していた。私にも日本文化について質問してきた。特攻隊のことは「理解はできないけれど、ただただ尊敬する」と言っていた。日本と中国の文字の違いや茶道についても聞かれた。物事には作法があるという、そういう考え方は今でもあるのか?とか聞かれて、私にとってもとても興味深い会話だった。
チーロが「君は一日延ばして正解だったよ。今日は巡礼者の象徴的なモニュメントのある場所へ行くんだ」と言ったが、それが何であるかは山の上の風力発電機のそばで分かった。銅板のようなもので、いにしえの巡礼者のシルエットがかたどられたものが並んでいるのだ。日本の巡礼者のブログでそれを見たことがあったので、自分の目で見ることができ感動した。
プエンテ・ラ・レイナに着いて、みんなで川で少し遊んだあと、チーロ、クリスタル、アレッシオ、ジャンと一緒に街へ。チーロがバス停の場所とその時刻表を調べてくれた。次の街からもバスが出ていることが分かり、私はもう一日歩くことに決めた(笑)。バルセロナ観光より、この一期一会の仲間たちと一緒にカミーノを進めるほうが大事だ。
街ではカフェでお茶を飲んだりした。その後また宿へ。
夜はレストランの巡礼者メニューを食べに行った。選択制だったので、私はエントリーに豆のスープ、メインにビーフステーキ、デザートはタルトを選んだ。
この日はサムエレの49歳の誕生日だったので、チーロが誕生日ケーキを注文した(→巡礼者メニューに付くデザートのタルトがホールケーキに変わった)。
レストランで出会って相席したブラジル人男性ベルナルドとも食事を共にした。彼はなんと7回目のカミーノだそうで、色々教えてくれたのだが、何しろ私やクリスタルには全く言葉が分からないのであった(ベルナルドはイタリア語とスペイン語が話せる)。
さてそろそろお開きにするか、という雰囲気になった頃、ベルナルドが全員分の食事代を払ってくれたことが分かり、「いやいやそれはしてもらいすぎだよ!」とみんなで彼にワーツクワーツク言うあたりは、どこの国も一緒なんだな~と思った(笑)。